幼児の便秘はなぜ起きるのですか。
排便が週に2回以下でうまく出せないのは便秘といえます。
普通に生活を於くっているなら大半は病気ではなく、大人のように習慣性の便秘です。
排便の仕組みは、直腸に便がたまると拡張し、便意を催します。
同時に肛門の筋肉が緩み、力むと便を押し出せるわけです。
習慣性の便秘は、何らかの理由で排便を我慢し続けると便がたまって直腸がいつも拡張した状態になると、直腸のセンサー機能が低下し、便意を感じなくなります。たまった便は硬くなり、排出に痛みを伴うようになるので、さらに排便を我慢する悪循環に陥ります。
どのように治しますか
まず直腸にたまった硬い便を取り除き、便意のセンサー機能を回復させることが必要です。
下剤を用いるほか、時には下痢にならない程度に、下剤やかん腸を数日間集中して使うこともあります。
次に排便の習慣をつけます。
胃に食物が入ると腸が動き始めるので、食事をして10~15分後にトイレに座らせます。
力むには洋式より和式の便器が適しています。
幼児に長く訓練させると排便への恐怖感を生むので、5~10分で切り上げましょう。
日常生活での注意点は
食物繊維が多く、水分の多い食事が便通を促します。
しかし、幼児は親の思う通りに食べるとは限りません。
味付けを工夫するなどして、根気よく続けましょう。
長い間、便秘のようです
幼児の便秘は、ヒルシュスプルング病という疾患の可能性もあります。
大腸の一部で先天的に神経細胞が欠けているため腸がうまく動かない病気です。
一般的には手術で治療します。
相談者のケースは、以前は便通がよかったようなので、この疾患の可能性は低いと思います。
ただ、下剤の効き目が弱く便秘が長引いたり、食欲不振や腹痛を起こすようなら一度、小児外科を受診し、疾患の有無を調べるのがいいでしょう。
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