よくあるご質問

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小児によく見られるお尻の病気 ~"見張りいぼ"と痔裂(切れ痔)~

2016年11月9日

質問

2歳の女の子です。最近うんちが硬く排便後に血がついています。肛門の前側に「いぼ」のようなものができています。

回答

「見張りいぼ」が考えられます。主に女児の肛門の前側に見られる「いぼ」で、こうした症状の子供は、便秘や排便の時、肛門に痛みを感じ、肛門から出血することがよくあります。
 
このいぼの奥を良く見ると浅くて細長い(1×5mmくらい)潰瘍(かいよう)があります。これを痔裂(切れ痔)といいます。肛門の前方(12時の方向)にできることが多く、時たま後方(6時)にもできます。側方にできることはまれです。
 
原因は、便秘などの便通異常による肛門裂傷(切れ痔)です。便秘は離乳食開始時期に見られることが多いようです。
 
治療には1.便通を整える。2.排便時の痛みを和らげる。3.排便後の肛門処置。の三つが大切です。1.便通を整えるためには食事療法が大切です。便秘傾向が強い子供では緩下剤が必要なこともあります。2.排便時、排便後に強い痛みがあると、排便恐怖症になり、ますます便秘はひどくなります。痛みを和らげるために局所麻酔薬の塗り薬を使うことも有ります。3.排便後は紙でふかずに、シャワーなどで肛門を洗い、便を洗い流します。その後炎症を抑えるため、痔治療用の塗り薬を使うこともあります。
 

お尻の病気は治るのに長時間かかります。気長に根気よく治療することが大切です。ご心配な方は、小児外科医に相談してください。

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